2013年6月24日月曜日

ATOMICのセミナーがあったそうな

Act Sports Gearさんのblogに紹介されたATOMICのセミナーの様子。

選手のブーツのフレックスとか。興味深いなぁ。

2013年6月23日日曜日

平澤岳さん、さすがわかりやすい

わかりやすいなぁ。
指導論というのは難しそうに力学を語るのではなく(しかも力学を騙ったウソ、間違いを語るのではなく)、こういう内容のことを言うのだろうと思います。

平澤岳 「第一回セミナー USTREAM録画」

あんまり、なんとか教程には触れないようにしようと思っていましたが、スキーヤーを上手くしたいのか、商材を作りたいのか、目指すものが違うと物言いがこんなにも違うんだなぁと改めて納得。

私、成績は悪かったのですが一応理系で力学も勉強したので、よけいに頭に入らないんですよね。めちゃくちゃなモデル化で誤った言葉の定義で力学風に話されると。そして、それを起点にさも何かがあるかのように語られるのも無理。

わかってもない力学なんて使わず、
「自分の経験則でこれがいい!」
とか言われた方がよっぽどすっきりします。

スキー教師はなぜ自分に自信がないのだろうか?
検証する仮説は、素人の思いつきじゃなく、現場の経験則のほうがずっといいんじゃないの?と思わずにはいられない。

2013年6月11日火曜日

MIKAELA SHIFFRINいいね!

手元にあんまり研究素材もないし、CSCFの新作はまだでしょうから、世界選手権のビデオを見ています。

ヒルシャーのアクロバティックなSLとか、リゲティのすんげーGSもいいのですが、イメトレにはシフリンの滑りもいいなぁと。すごく基本に忠実というか。
私が今自分でやりたいことの参考になります。

昔からCSCFでも女子選手の方がわかりやすく感じることが多かったのですが、このオフはシフリンかな。
いや、リゲティのビデオも見ますけど。



すねが平行で、腰がぐいっとはいっているのが好き。



腰からくの字。股関節をしっかり使う滑りをしたい。


足がしっかり伸びて、腰がその上にのっかてる感じ。



画像はgoogleイメージ検索からの拾いものです。




久々にSJ誌購入

R30/R35の記事とブーツの特集に釣られて今年1冊目のSJ誌を購入。

R30/R35の記事は、基本に忠実な内容で好感が持てます。
最近、「無駄な動きを無くす」と言って動かないことがよいことのように語られることもある中、「自分から大きく動いてスキー板に働きかける」という原点回帰というか、スポーツとして当たり前の話がページを割いて書いてありいい感じです。
あと、ライン取りの話もR>27とR>35でターン後半は同じで、ターン前半の作り方が違うという話も、非常に基本的な話ですがこれも丁寧に書いてありいい感じです。

ライン取りはいつもの自分が考えていることと共通性があったので、ちょっと別エントリにも書いてみます。


ブーツの記事は、こんなものかなぁ。
感じたのは二つ。
一つは、「フレックス値150って数字はどういう意味なのでしょう?」ということ。
ATOMICの「150というフレックス値でありながら柔らかい」という評価がありました。
有識者が履いても150なの?って思うということですよね。
これは、
「今まで150を履くような人もこのくらい柔らかいブーツを履いた方がいい」
という意味なのか?
それとも、
「150ってプリントすると売れるから150って書いとくけど、どうせ履きこなせないんだから柔らかくしておくね」
ってことなのか?
後者はちょっとひねくれた考えなのかもしれませんが、どうなんだろう?

もう一つは、やっぱり店頭でもいいので自分の足を入れた方が情報量増えるということ。
こんな記事を見ただけでブーツ選んじゃダメなんだろうなぁってことです。
自分の滑りを知っているコーチに相談するとか、プロショップの人と相談するとか、自分で足を入れてみるとか。そういう手間をかけたほうが買う前だってずっとわかるんだと思うんですよ。
私がブーツマニアだからそう思い込んでいるだけ、という可能性も否めませんが、たぶん、そんなことないと思います。


あと、この時期のスキー雑誌はタイアップと思われる記事が多いですね。
商品情報が載っているのは嬉しいのですが、そういうのはちゃんと「タイアップ」って書いてほしいなぁ。

2013年6月2日日曜日

ブーツのサイズ

久々にブーツの話。
#乱文だったので加筆修正しました(2013/06/03)



SG誌に連載されているR&Dの山本さんのコラムで、「同じ機種でもサイズが違えば、まったく違うブーツと考えたほうが良い」という話が出ていました。
これは何度か山本さんから直接お聞きした話も含めて、他にも面白い話があったので書いてみます。


ブーツの設計開発を行う場合には、設計上基準となるサイズというのが存在するそうです。
具体的にはブーツのターゲットとなる選手とかテスターがいて、そのサイズで開発を進めるのだそうです。そこでいったんの完成をみてから、各サイズへ設計を展開するのだそうです。

各サイズへの設計を展開するのは、基準サイズの相似形で作ればいいと思いきや、これがそうは簡単にはいかないのだそうです。理由は、相似形に変更できない制約がたくさんあるためだそうです。

制約の代表例は、ブーツソールと素材。

ブーツソールは、SG誌の記事にもあったとおりです。
少し補足すると、ビンディングのコバの高さが決まっているので、サイズにかかわらず同じ厚さのブーツソールが装備されます。つまり相似形には作れません。
このため、小さいブーツの場合は、全体のボリュームに対して相対的に分厚いソールがつき、大きいブーツの場合は、全体のボリュームに対して相対的に薄いソールがついてるということになります。
なので、ブーツのボリュームに対してソールが薄かったり厚かったりするので、ソールの硬さも硬めになったり柔らかめになったりとなるわけです。

次は素材。
こっちは相似形には作れます。ところが、厚さを調整しても、同じ素材を使っているので、単純な相似形では狙ったたわみ具合にならず、思ったより硬くなってしまうんだそうです。

上記に加えて、ちょっとブーツにこだわった人なら知っているように、製造コストの問題もありロアシェルは1cm刻みでハーフサイズはインソールで調整されていたり、アッパーカフは2サイズで共通だったりすることもあります。これは山本さんから直接は聞いていない私の推測ですが、製造原価も、設計に対する大きな制約なのでしょう。

ということで、実際には基準サイズをもとに、いろんな制約をふまえつつ、設計開発者の経験とか感性とかテスターのフィードバックも加えてできるだけ同じフィーリングが得られるように設計しているのだそうです。また、工業製品なので、感性だけで決まることはなく、3次元モデリングとかを利用した検算がなされて最終形になるのだそうです。

作る側の視点に立つと、ユーザの想像以上にいろいろ難しいことを考えているのだと思わされる訳であります。


さて、コラムにあったサイズ違いは別物に感じるかも、という話ですが、
「知人の意見を参考にする際にもサイズ違いを注意する必要がある」
という話もありますが、加えて言うのであれば
「自分で異なるサイズを履き比べる際にも別物だということに注意する必要がある」
ということになるのでしょう。

サイズ選びはなかなか奥が深いですね。
この、サイズが違えば別モデルとして考える、に関連する私の体験は、
スキーブーツR&Dで作ったブーツの特徴 その7
のコメント部分に書いてみました。


興味のある方はどうぞ。