2016年7月28日木曜日

スキーブーツR&Dのスペシャルコースで作ってみた(その4)

「本当にその効果があったのか」という話の立ち姿編書いたので、今度は滑ってからのお話しです。


昔から、
「フリースキーでできないことはポールの中でもできない」
「緩斜面でできないことは急斜面でもできない」
「低速でできないことは高速でもできない」
ということを切に感じていて、練習の原則として組み込んでいるのですが、今回のブーツを履いて似たような感覚を覚えました。

上手く書き表せませんが、
「立っているときの感覚がよくなければ、滑っているときの感覚もよくならない」
「立っているときの感覚が良くなると、滑っているときの感覚も良くなる」
という感じです。

立ち姿のところで触れたように、立っているだけでも以前にも増して重心が足裏にぐっと乗って安定する感触が得られたのですが、これを滑っていても同じように実感できました。具体的には山回りで足を伸ばした状態でスキーを力強く押すことができ、たわみをより大きく簡単に出せるようになりました。

特に苦手だと思っていたGSスキーでの違いが顕著でした。
女子選手用とはいえ、R>30 188cmのGSスキーをSLスキーと同じような感触でたわませられるようになるとは思いもよりませんでした。長さもRも違うのでターン弧は大きくなりますが、キュンキュンとフルカービングで回ります。スキーもトップからテールまで全部使える感覚が出てきて、安定感もましたし、より滑るような気もします。
スキーがとにかく簡単になった感じがします。

山本さんに動画とセットでいろいろと聞いてみた結果を図にして見るとこんな感じです。
つまりスキーのたわみ方が違うとのこと。

前後ポジションが私に最適化されたことで、よりスキーの真ん中に効率よく体重を載せられるようになり、スキー全体がたわむようになったとのことです。これに比べれば、従来の前後ポジションではスキーの前半分しかたわんでいなかったという話もあわせていただきました。当時は分かりませんでしたが、思い出してみると確かにそうです。テールを使っている感触なんてほとんどありませんでした。

うまく比較できる動画がないのですが、新旧GSの滑りを恥を忍んで載せるとこんな感じです。
昔の滑り。これでも比較的まともな方なのですがふらついて安定しない
(ATOMIC STI−R+D2 GS FIS 186cm R>27)

なるほどこう滑るのか、と初めて分かった日の滑り。
失敗して途中から古い滑りに戻ったところはカットしています。
(ATOMIC Redster FIS 150 + FIS GS W 188cm R>30)


スキーの進歩もありますが、やっぱりブーツを変えて滑りも変えることができた、というのが大きいと感じています。

真ん中に乗る、なんてことはスキーを始めてから息を吸うよりたくさん言われてきたにも関わらず、スペシャルコースでブーツを作って見て分かったことは、「今までの真ん中って真ん中じゃなかった。真ん中ってこういうことなのか!」と言う驚きです。

当然真ん中に乗れるようになるといろいろなことが好転します。
頭の位置が安定して視界が広くなるとか、足元のでこぼこが気にならなくなるとか、リカバリテクニックの選択肢が増えるとか、とにかく滑りの幅が広がります。
そういう意味でスペシャルコースの結果には大満足しています。

ただ、ブーツを替えただけで滑りが変わったと言うより、ブーツを替えて新しくわかったことから積極的に滑りを変えていった結果、当初思い描いていたところに近づいてきたという感じです。その過程でまたいろいろと発見出来て驚いたのですが、それを次回以降で書いてみようかと思います。

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